わきがについての治療方針
まず問診とガーゼ検査で腋臭症であるか診断をつけます。患者さんのライフスタイル(仕事の内容など)や希望などをお聞きして生活指導や制汗剤、電気脱毛、注射療法、手術療法などの中から治療を選択します。
当院では、わきが手術療法については皮弁法(剪除法、反転剪除法)を採用しています。いろいろなわきが手術療法の中でこの方法をお薦めするのはまず直視下で手術をするので効果が確実な方法であること(アポクリン腺の取り残しがないこと)。薄く削らずに皮膚の真皮層は保たれるので、もしわきが手術による合併症を起こしても通常は通院の範囲で対処できること。手術中に写真を撮り、術後患者さんにお見せすることでアポクリン腺除去を納得いただけること、健康保険が使えること等からです。
またこのわきが手術を受けられる患者さんにお勧めするのは手術当日と翌日に安静が保てる日程を組むことです。合併症の中で一番多いのは術後出血に伴う血腫です。これは術後早期に起こるので術後1-2日は注意が必要です。この期間をうまく乗り切るとその後は日常生活を普通にしていただいても順調に傷が回復される方がほとんどです。
当院のわきが治療の流れ
医師またはクリニックによって腋臭手術の方法に差異はありますが、ここでは当院で行われている一般的なケースをご紹介します。
(1)問診〜ガーゼテスト〜血液検査
問診とガーゼテストで「腋臭症(えきしゅうしょう)」と診断され、わきが手術を受けることを希望される場合には「術前の血液検査」を行ないます。これは肝機能、腎機能、感染症、止血機能、血糖値、血球などの一般的な術前スクリーニングです。血液検査の結果は3〜4日で出ますので、わきが手術はその後となりますが採血時に手術日の予約を取ることも可能です。わきが手術当日の注意事項、服装、術後の注意、術後の通院日程などの説明を行ないます。
(2)手術
わきが手術に対して緊張される方が少なくないですが、中学生の方でも十分耐えられる程ですから、さほど心配されることはありません。最初の麻酔注射が少しチクチクしますが、術中は痛みを感じません。手術は「局所麻酔」のみで行ないますので終了後すぐに帰宅していただけます。但し、腋の圧迫固定をしますので当日は車の運転はできません。自転車に乗ることも控えてください。
抗生剤、鎮痛剤、止血剤、胃薬などの薬も処方いたします。早めに内服されると痛みが軽くなります。個人差はありますが、通常麻酔が切れた後の痛みは強くありません。薬で我慢できる程度のものです。
(3)術後
わきが手術をした当日は、横になる必要はありませんが「安静」が必要です。仕事をしたり、重いものを持ったり、長い距離を歩くのはお避けください。主婦の方は小さなお子さんを抱えたり、洗濯物の上げ下ろしなどしないようにしてください。
わきが手術翌日以降は、決められた通院を行ってください。通院日が多少ズレても問題はありませんが、自分でガーゼを代えたりはしないでください。術後の経過で心配な点や質問があれば遠慮なくお尋ねください。
傷が治癒した後は1ヶ月目と3ヶ月目に1回ずつ通院していただきます。傷跡の状態と腋臭に対する効果を見るためです。術後約4-5ヶ月の時点で問題がなければ終了となります。終了後も気になることがあればいつでも診察に来てください。
またケロイド体質などで傷跡(瘢痕)が目立つ人もいます。その場合傷跡形成の手術を追加することもできますのでご相談ください。
すでに他院でわきが手術を受けた方へ
他院でわきが手術をしたけれどわきがが再発したのではないかと浜口クリニックへ来院される方が少なからずいらっしゃいます。 通常、わきが手術が適切に行われていれば、わきがが再発することはありません。再発は、わきがの原因となる汗腺のひとつ、アポクリン腺を取り残していることが原因です。アポクリン腺はわきが手術の際、目で確かめることができる汗腺です。他院で手術をした方のわきが再発手術も行なっていますが、手術中確認するとやはり部分的にアポクリン腺が残っています。 浜口クリニックでは目で確かめながら確実にアポクリン腺を除去するため、通常、術後の再発の心配はありません。また。除去したアポクリン腺が再生することはありません。 浜口クリニック梅田、浜口クリニック天王寺ともに、健康保険を取り扱っております。再発の手術も含め、合併症などのトラブルもすべて保険適応の範囲内で対処できます。また院長は形成外科専門医ですので、ケロイド体質などで傷跡(瘢痕)が目立つ場合にも傷跡形成の手術を追加することもできますので安心してご相談ください。院長のわきが手術の実績数と患者様の喜びに裏打ちされた、丁寧で確実な手術でわきがは完治します。